放置は危険 歯周病は怖い病気です

歯を磨くと歯ぐきから出血する……そのような症状がある方はいらっしゃいませんか? 歯ぐきの出血は歯周病の症状の一つ。放置しておくとどんどん歯ぐきが腫れてきて、やがて歯が抜け落ちてしまう可能性があります。これは歯周病によって顎の骨が溶けてしまうため。歯周病は、歯ぐきだけでなく骨にまで影響を及ぼす恐ろしい病気なのです。

歯周病は「沈黙の病気」と呼ばれるように、自分では気付かないうちに病気が進行します。気付いたときにはもう手遅れ……という状態にならないためにも、日頃から口腔内の状態に注意を払い、わずかな変化も見逃さないようにすることが大切です。

歯周病の検査

ポケット診査

「プローブ」という器具を用いて、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)の深さを調べます。深ければ深いほど、歯周病が進行しているといえます。1本の歯につき、6か所程度調べていきます。

歯の揺度の検査

ピンセットで歯をつまんで動かし、どのくらい歯がグラついているかを調べます。顎の骨が溶けてきていると、このグラつき具合が大きくなってきます。

レントゲン検査

レントゲンで撮影することによって、病気の進行具合を調べます。歯周病が進行すると、顎の骨が溶けてくるのです。

歯周病の治療法

軽度歯周病に対して

スケーリングやルートプレーニングという治療を行います。特殊な器具を用いて歯垢や歯石を除去し(スケーリング)、その後さらに奥深くの歯垢や歯石を除去するとともに、歯面をツルツルに磨きます(ルートプレーニング)。処置直後は歯と歯の間にすき間ができたり、歯が長くなったように感じたりすることがありますが、処置効果の表れですので心配はいりません。

重度歯周病に対して

重度の歯周病に対しては、以下のような治療を行います。

歯周ポケット掻爬(そうは)術 歯ぐきに麻酔をして、歯周ポケット内の歯垢・歯石を除去します。
フラップ手術 歯ぐきを切開し、露出した歯根の歯垢・歯石を除去します。また、感染した組織も取り除き、最後に歯ぐきを縫合します。
歯周内科治療 薬で歯周病を治す方法です。顕微鏡を用いて歯周病を起こしている菌を特定し、その菌に効果のある薬を投与します。
再生治療 特殊な保護膜を用いたり(GTR法)、特殊な薬剤を用いたり(エドムゲイン)して、骨や歯ぐきの再生を促します。

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